パリジェンヌも納得 睫毛用美容液 リヴァイタラッシュ アドヴァンス
ある日、昼食休憩の後、お化粧直しをするためにコンパクトをのぞくと、右目の目頭に目ヤニがたまっていることに気が付きました。
今朝、きちんと洗顔したのに、目ヤニがついたままだったなんて……。
お客様に見られていたかと思うと恥ずかしくなってしまいました。
翌日もその翌日も相変わらず目ヤニがたまっています。
と、そのうちに瞼が少し腫れ、ヒリヒリするようになり、目が充血してきました。
ついには、朝起きると、瞼が目ヤニで覆われてひっついています。
子供の頃にかかった結膜炎かもしれないと思い、早速かかりつけの眼科医に予約をとりました。
「救急で!」とお願いしたにもかかわらず4日後の金曜日まで待たなくてはなりません。
その間に、瞼の奥、というか裏側の異物感が気になりだし、瞼を上から触ってみると、細長い塊があるのがわかるようになってきました。
「めばちこかもしれない」
と思いながら診察の日を迎えました。ドクターAは、瞼を裏返して中を見ると
「黒い円筒状のものがあるわ。こんなの見たことないから私ではわからないわ。瞼の裏側に毛が生えているようです。もっと瞼に詳しいドクター紹介しますね」
黒い円筒状のもの?と聞いて思い当たることがありました。
過去に2度、目が痛いと思っていたら、睫毛の塊が瞼の奥から出てきたことがあったのです。
抜けた睫毛7~8本が目ヤニで固められて、まるで針のようになっていました。
「ドクター、それはきっと抜けた睫毛の塊ですから、ピンセットで取り除いてください」
過去のいきさつを説明したうえで、私はお願いしました。
「睫毛というのは、外向きに生えているのですから、瞼の外側に抜けていくものですよ。瞼の中に入るなんてあり得ません。ブーダン ノワ-ル(どす黒い色をした豚の血と脂身の腸詰めのこと)が瞼の裏にあるみたいなのです。それを取り除いても、その下に毛が生えているかもしれません。専門家のところに行って治療してください」
と、紹介状を渡され、とりあえず抗炎症剤の目薬を処方されました。
ベテランの眼科医の当惑した様子に、私はあきれてしまいました。
瞼の裏側に、毛が生えているなんて、そんなはずないでしょう。
確かに、フランス人の目元は彫が深くて、その上、睫毛は長くて、ビューラーなんて使わなくてもくるんとカールしているのですから、抜け落ちた睫毛が瞼の中に入ってしまうなんて考えられないのかもしれません。
でも私たち日本人の睫毛は、短くてまっすぐなので、目の中に入ることって、ありますよね?
ドクター、私の顔見て想像つかないのかしら? と思いながらその眼科を後にしました。
さて、ここからが大変。
紹介された専門医の予約は1か月以上先。
目薬の効果で、炎症は治まり痛みもひいて、一安心したのもつかの間、1か月もすると、例の黒い塊が徐々に大きくなってきたのが瞼の上からもわかるようになり、目はまた充血してきました。
目ヤニのせいで、日に4~5回、洗眼していても、夕方になるとうっすら幕がかかったように目の前がかすんでしまいます。
針のような睫毛の塊が瞼の裏から突きでてくるのでは……とか、ひょっとして悪性の腫瘍かもしれないとだんだん心配になってきました。
最後の1週間は、診察の日が待ち遠しくて仕方ありませんでした。
当日、緊張しながら初めて行く眼科の扉を叩き、神経質そうであまり感じのよくない年配のドクターBに対面しました。
瞼を裏返して、開口一番
「二重にするために整形しましたね」
アジア人種の目は、皆が一重で切れ長と思いこんでいるのでしょうか?
「いいえしてません」
「瞼の裏に糸のようなものが見えます。整形していないのなら、これは糸ではありませんね」
点眼薬の麻酔を注入すると、ピンセットで例の黒い塊を取り出してくれました。
「睫毛を抜いたり、切ったりしてませんか? それが瞼の中に入り込んでしまったようです」
50歳を超えてから、睫毛がだんだん細く短くなり、本数も減り、目元が淋しくなってきたと気にしているのに、誰が好き好んで、切ったり抜いたりするものですか?
私の睫毛は、あなた方フランス人のとは違うんですよ!
と言ってやりたい気分でした。
何はともあれ、愛想が悪いとはいえ、ドクターBは、ほんの数分でこの1か月以上続いた悩みの種から私を解放してくれました。
10日間は、抗生物質の点眼薬と塗り薬(目の中に塗るんですよ)の治療は続きますが、翌日から目ヤニは全く気にならなくなりました。
一件落着。
自分とフランス人の睫毛の違いを改めて認識させられた出来事でした。
病院での癌患者を対象にしたビューティレッスンでは、必ず、睫毛美容液、リヴァイタラッシュの話題が出ます。抗がん剤医療の後遺症で、頭髪だけでなく全身の脱毛を経験した、もしくはこれから経験するかもしれない女性たちの間で、少しでも早く元の睫毛を取り戻すことができる、睫毛美容液は関心の的なのです。
(美容の観点からだけでなく、睫毛は目に埃が入るのを防ぐ重要な役目があるのです。)
フランス製の睫毛美容液もありますが、一番人気があるのは、アメリカ製のこのリヴァイタラッシュ。
患者さんどうしの会話の中で、
「とっても効果があるのよ」
「すぐにふさふさの睫毛を取り戻せるのよ」
と毎回繰り返されるのを耳にしていましたが、私には必要ないと思っていました。
ところが、ここ最近、マスカラを塗っても目元がパッチリしなくなってきました。
最初は、マスカラのせいだと思い、評判のいいものに変えましたが、あまり効果が感じられず、また別のマスカラを試してもすぐに睫毛のカールが落ちてしまいます。
ついにマスカラのせいではなく、私の睫毛が老化してきたことに気付きました。
お肌や髪の毛同様に、睫毛もケアが必要なのですね。
そこで、リヴァイタラッシュの出番です。
ただし、日本人の私の睫毛にも同様の効果がでるのかどうかは、確信がありませんでしたが……。
ボンマルシェには、リヴァイタラッシュとフランス製のタリカのものが同じ棚に陳列されていました。
タリカの目元ケア用の製品は、ドラッグストアでも販売されているので、よく見かけます。
お値段も少しお手頃。
どちらにしようか迷っていると、偶然、アジア系の販売員が声をかけてくれました。
「リヴァイタラッシュは、すごい効き目よ。あなたと同じようにアジア系の私の友人たちも試しているけど、つけ睫毛したみたいになるのよ。私も今月の給与が出たら買うつもりなの」
「タリカにしようか迷っているのだけど……」
「タリカも悪くないわよ。でも朝晩2回塗らなくてはいけないの。その点、リヴァイタラッシュは、就寝前に塗るだけでいいのよ」
彼女の友人たちの睫毛にも効果があるのなら、きっと私にも効くはず!思い切って購入しました。
3.5ml、半年分が118€(約1万5千円)。
毎晩、リキッドアイライナーのような筆で、睫毛の根元にさっと塗るだけの簡単なお手入れ。
果報は寝て待て!のことわざ通り、あとは眠るだけ。
一晩で効果が出るとは思いませんが、結果が待ち遠しくて仕方がありません。
一週間経過、まだ変化は見られません。
とりあえず、1本使い切るまでは様子を見るつもりで、気長に続けるつもりでした。
一か月くらいしてから、マスカラのノリがよくなったことに気付きました。
私の睫毛が、つけ睫毛ほどにふさふさになったわけではありませんが、マスカラを塗ると睫毛がどんどん長くなっていくのです。
老化した細い睫毛の一本一本にハリが戻り、ビューラーを使用するとくるんと元気よく上向きにカールして、マスカラをしっかり捕えることができるようになってきたのです。
フランス人形のような目元になれるとは思いませんが、リヴァイタラッシュの効果に満足しています。
年齢とともに目ヂカラが衰えてくるのは仕方のないこと。
でも、解決方法は簡単です。
皆さんもぜひお試しください。
私は、里帰りの折りには、日本製の睫毛美容液をぜひ試してみたいと思っています。